
「最近、お母さんごはんちゃんと食べてる?」「うーん、食欲がなくて、ちょっとでいいの」
久しぶりに実家に帰省したとき、そう言われてハッとした経験はありませんか?
ついこないだまでは食欲旺盛で外食も楽しんでいた親が、食が細くなっているのを気づいたとき心配になりますよね。
高齢の親の“食事の変化”は、ただの加齢現象ではなく、体調や心の変化、さらには認知症やうつの初期サインであることも少なくありません。
今回は、40代主婦が知っておきたい「親の食の変化」と、そこからできるやさしいサポート方法についてお伝えしようと思います。
食事の変化は“サイン”かもしれない
「最近よく残す」「味にうるさくなった」「好きだったはずのものを食べない」
そんな食事の変化は、高齢者にありがちな“ワガママ”ではなく、体や心が出している“サイン”の可能性があります。
栄養不足や脱水、体調不良だけでなく、認知症やうつ、さらには嚥下障害や歯のトラブルなどが隠れているケースもあります。
早めに気づくことで、予防や改善につながります。
なぜ「食事の変化」に気づくことが大切?
食事は「毎日の健康状態のバロメーター」です。私たちの世代でも食が細くなると何か病気かな?と不安になったりしますよね。
高齢になると、
- 味覚の変化(濃い味を好む、薄味を感じにくくなる)
- 噛みにくさや飲み込みづらさ(歯や嚥下の問題)
- 胃腸の機能低下(食欲減退)
- 心の状態(孤独感、意欲低下) などが重なり、「食べない」状態が少しずつ進行してしまうことがあります。
こうした小さな変化に気づくことが、
- 栄養状態の改善
- 病気や認知症の早期発見
- 安心できる生活環境のサポート にもつながるのです。
今からできる!3つのサポートアイデア

① 一緒に食べる時間を増やす
「ひとりごはん」が続くと、食欲はどうしても落ちがちです。
帰省時やオンライン通話などを活用し、「一緒に食べる」ことで自然に食事量が増えることもあります。
▶ ワンポイント: 「今日は何食べた?」と聞くのではなく、「今度一緒にこれ食べようね」と前向きに誘ってみましょう。
もちろん、毎回ではなく、一緒に食事できる日を作るというのが健康チェックもできますし、こにゅみケーションをとることで親が安心したり、嬉しくなったりするはずです。できることからはじめるといいですね。
② 食べやすい&飲み込みやすい食事に変える
噛む力・飲み込む力の低下で、知らないうちに「避けているメニュー」が増えていることも。
- やわらかい食事
- 小さめにカットされた惣菜
- スープ・お粥系 など、「食べる気が起きる形」にしてみるのも効果的です。
▶ おすすめ商品一例
・やわらか宅配食
・高齢者向けおかずセット
③ 親の好きな“楽しみのある食卓”を演出
「食事=栄養補給」ではなく、「楽しい時間」に変える工夫も有効です。
- 彩り豊かな食器やランチョンマット
- テーマを決めたメニュー(ご当地グルメ・季節料理)
- 懐かしい料理を一緒に作ってみる
▶ プチアイデア: 「昔よく作ってくれたあれ、一緒に食べたいな」そんな声かけが、親の心を動かすきっかけになるかもしれませんね。
小さな変化に気づくことが“見守り”の第一歩
「最近ちょっと食が細くなってない?」「しっかり食べてるのかな・・」など
そんな違和感をスルーせずに、やさしく声をかけ、無理のない形でのサポートをしたいですね。
大切なのは、「ちゃんと食べようよ!」と叱ることではなく、 「どうしたら食べやすくなるかな?」と一緒に考えることだと思います。
その姿勢が、親にとっても“見守られている安心感”につながります。
小さなサインを見逃さず、親の暮らしをそっと支えていきましょう。